NVIDIA、人間によるデータ作成でAIの「物理推論」を強化――Cosmos Reasonが関連リーダーボードで首位に
NVIDIAのデータファクトリーチームが、人間のアノテーションを活用してAIモデルの物理推論能力を鍛える取り組みを紹介。同社の「Cosmos Reason」モデルはHugging Face上の物理推論リーダーボードで首位を獲得したという。
NVIDIAは公式ブログで、AIモデルに現実世界の物理法則に基づく「推論」を教えるための社内データファクトリーチームの取り組みを紹介した。同チームが構築したデータ基盤は、NVIDIAのAIモデル「Cosmos Reason」の学習を支えており、このモデルはHugging Face上の物理推論(physical reasoning)を評価するリーダーボードで首位に立ったという。
人間が支える「物理推論」の学習
大規模言語モデルの多くはテキストや画像といった情報から学習するが、物理世界における因果関係や動作の妥当性を理解させるには、それだけでは不十分とされる。NVIDIAのデータファクトリーチームは、人間のアノテーターやレビュアーを介したデータ作成プロセスを整備し、物や身体の動き、物理法則に沿った状況判断など、モデルが「常識的な物理理解」を獲得できるようなデータセットを構築している。
Cosmos Reasonとその成果
こうして構築されたデータ基盤の上で訓練されたのが、NVIDIAの物理推論特化モデル「Cosmos Reason」である。同モデルはHugging Face上の物理推論に関するリーダーボードでトップの評価を獲得したとされ、ロボティクスや自律システムなど、実世界での動作理解が求められる応用分野への活用が期待される。
背景にある「物理AI」への注目
NVIDIAは近年、単なる言語・画像理解にとどまらず、現実世界の物理法則を理解し行動できる「物理AI(Physical AI)」を重要な研究テーマとして掲げている。人間を介したデータ作成プロセスは、こうした物理AIの実現に向けた基盤整備の一環と位置づけられる。
原文ソース
NVIDIA