NVIDIA、BlueFieldによる「極限的コデザイン」でエージェントAI基盤の拡張を図る
NVIDIAは、AIエージェントが1つのリクエストで多数のモデル呼び出し・ツール呼び出し・メモリ参照・ポリシーチェックを発生させる新しい負荷パターンに対応するため、DPU「BlueField」を軸としたインフラのコデザイン戦略を公式ブログで解説した。GPU中心の計算に加え、データ移動・セキュリティ・オーケストレーションをネットワーク層で最適化することが狙いだ。
NVIDIAが公式開発者ブログで、エージェント型AI(Agentic AI)がデータセンターインフラに与える影響と、それに対応するための同社DPU「BlueField」を中心とした設計思想について解説した。
従来のAI推論では、1つのユーザーリクエストに対して比較的単純なモデル呼び出しが行われていたが、エージェント型AIでは状況が大きく異なる。1つのリクエストが複数のモデル呼び出し、外部ツールの呼び出し、メモリ(記憶)の参照、ポリシーチェック、ストレージアクセスなど、多段階かつ分岐する処理の連鎖を引き起こす。これにより、AIファクトリー(AI推論・学習を大規模に行うデータセンター)が処理すべき負荷のパターンそのものが変化しているという。
GPU計算だけでは足りない
エージェントAIのワークロードでは、GPUによる計算能力の高さだけでなく、データの移動、複数コンポーネント間の連携(オーケストレーション)、セキュリティ・アクセス制御の適切な処理が同時に求められる。NVIDIAはこうした要求に応えるため、GPU・CPU・ネットワークを個別に最適化するのではなく、システム全体を一体として設計する「極限的コデザイン(Extreme Co-Design)」というアプローチを提唱している。
BlueFieldが担う役割
この戦略の中核に位置づけられるのが、NVIDIAのデータ処理ユニット(DPU)であるBlueFieldだ。BlueFieldは、ネットワーキング、ストレージアクセラレーション、セキュリティ機能をホストのCPU・GPUから切り離し、専用ハードウェア上でオフロード処理する仕組みを提供する。これにより、GPUは本来の計算処理に専念でき、エージェントAIが発生させる複雑なデータフローやツール呼び出しの連鎖を、インフラ全体で効率的に処理できるようになるとしている。
NVIDIAは、こうしたハードウェアレベルでの協調設計が、今後さらに複雑化・大規模化するエージェントAIのワークロードを支える基盤になるとの見方を示している。
原文ソース
NVIDIA Developer